15 本多 啓介:情報・システム研究機構 統計数理研究所 - RA協議会第2回年次大会
RA協議会第2回年次大会
15 本多 啓介:情報・システム研究機構
統計数理研究所
「学術文献データ分析の新たな統計科学的アプローチ」中間報告」
高等教育機関の主体的・自立的ガバナンス体制の強化がこれまで以上に重要視され、意思決定システムの確立が進むなかで機関内のIR活動は今後一層重要な位置を担うことになり、これらの活動を支える統計リテラシーを有した人材の確保・育成は急務となっています。
IRを研究的側面から見ると、大規模な学術文献データからの情報抽出、その解析、予測などは、まさにこれまで統計科学が実践してきたデータに基づく客観的な意思決定の手法が適用可能な領域であり、統計科学とその周辺分野の研究者による貢献が期待されるとともにIR実務者との密接な連携が より一層求められています。
統数研では本年度より、公募型共同利用の重点テーマとして大学等のIR活動に資するための客観的評価指標の研究やその周辺の異分野融合的研究の推進を掲げ活動を開始しました。学術文献データを対象とした多面的な観点に基づく評価指標の開発や複雑な引用-被引用、共著構造の分析といったビブリオメトリクス、IRに関する方法論の考察など、データ科学を横断するような10件の研究課題が採択されています。
本共同利用ではトムソン・ロイター社の協力により、採択された課題にはWeb of Science のアカウントと引用文献情報であるCore Collectionのオリジナルデータが利用でき、統数研が保有する大型計算機上でこれらを活用した研究が始まっています。
本セッションでは各採択プロジェクトから特にURAが参画しているプロジェクトを中心に彼らの中間報告を行いながら、多様な価値観を反映したエビデンスベースドな評価指標のあるべき姿について議論します。
【セッションオーガナイザー】
本多 啓介(情報・システム研究機構 統計数理研究所
運営企画本部企画室URAステーション リサーチ・アドミニストレーター)
情報・システム研究機構 統計数理研究所運営企画本部企画室URAステーション所属のリサーチ・アドミニストレーター.担当は主に「大型計算機の利活用推進」,「共同利用の推進」,「産学連携の推進」.平成28年度統数研公募型共同利用重点型研究(重点テーマ4)「学術文献データ分析の新たな統計科学的アプローチ」オーガナイザー.専門は計算機統計学. http://researchmap.jp/khonda
【講演者】
廣森 聡仁(大阪大学 経営企画オフィス 准教授)
平成16年大阪大学大学院基礎工学研究科博士後期課程修了.平成17年株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ入社.平成20年大阪大学データ管理分析助教.平成26年大阪大学未来戦略機構講師.平成28年より大阪大学経営企画オフィス准教授.博士(工学).研究者データベースの企画及び開発に従事.
昆 健志(琉球大学 研究推進機構 研究企画室
主任リサーチ・アドミニストレーター)
琉球大学研究推進機構の研究企画室に所属する主任リサーチ・アドミニストレーターです.平成27年2月に着任しました.主に,研究広報,研究公正,研究力分析および生命科学系の共用機器運営などを担当しています.土日は,平日の業務とは別に,サンゴ礁の魚やナメクジウオなどの水圏生物の進化・多様性研究に励んでいます.琉球大学大学院理工学研究科出身の博士(理学)です.
河本 大知(京都大学 学術研究支援室
特定専門業務職員(リサーチ・アドミニストレーター))
京都大学学術研究支援室に設置されている研究力分析チーム、A2D(Analytics, Analysis, and Design Team)のリーダーを務めている。数学をバックグランドとし、博士号取得後には音響学に関わる産学連携研究プロジェクトに企業側から従事、名大・京大の研究員を経て現職。A2Dの業務では、具体的なデータだけでなく、形に落とし込めていない抽象情報や雰囲気といったものも分析対象とし、目的・研究者指向のトップダウン分析・デザインを行っている。
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