24 柴田 徹:首都大学東京

「研究戦略支援やプレアワードに繋がる産学連携のあり方」
9月2日 10:50~12:20 小会場C(研修室603)

【本セッションの狙い】

① URAが教員の研究情報を把握し企業に正しく伝えることの重要性
② URAが産学連携に積極的に関与し企業側の情報(ニーズ)を把握することの重要性
③ URAが産学連携の実態を知ることで研究戦略支援やプレアワードに繋がる事実

【本セッションの特徴】

 首都大学東京 URA室の特徴の一つとして、URAが産学公連携コーディネータ業務をも包含している点が挙げられる。2年前、産学公連携センター内にあったコーディネータ職を廃し、全員をURA職へ移管した。事実、司会者である柴田も2年前までは産学公連携コーディネータの一人であった。
 首都大学東京では、URAの業務を、研究戦略支援からプレアワード、ポストアワード、産学連携を含むその他研究支援まで一手に引き受ける先発完投型のワンストップ総合支援と位置付けている。いわゆる機能毎の縦割り組織ではなく、顧客(教員や企業など内外のステークホルダー)が何も考えずにURAに相談すれば済む、というシンプルな構造とし、顧客満足にフォーカスした組織運営に取り組んでいる。
 本セッションでは、この取り組みについて企業目線でその是非、効果などを批評していただく。

【本セッションのメッセージ】

 URAは教員専属のエージェントであり「これはできるけどあれはできない」では役に立たない。特に、産学連携現場に積極的に関与することは、時間軸の異なる当事者の調整を行い、ビジネスマンの真剣勝負の鉄火場に関わることができる絶好の機会である。また、教員が苦手とする金や法務・知財を受け持つことで教員との距離を縮めるチャンスでもある。
 この距離を縮めることがURAの信頼へと繋がりその後の研究戦略支援やプレアワード支援に繋がっていく。しかし、ワンストップ相談窓口を実践するには、アカデミアから産業界に至る広範な知識力と様々なステークホルダーとの調整力が必要であり、本学サイズの規模感が奏功しているのも事実である。
 研究支援活動の好循環を構築する第一歩として産学連携支援は非常に重要な位置づけにあると考えている。





【セッションオーガナイザー・司会者
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 柴田 徹(首都大学東京 URA室 上席URA)

岡山県出身。山口大学工学部卒。NECで人工知能やインターネットシステムの研究開発職、コンサル会社等を経て2006年に知財戦略や新事業開発のコンサルティング会社を起業/代表取締役。2011年より首都大へ出向し現在に至る。立教大学MBA/兼任講師、首都大発ベンチャー/代表取締役、NPO法人東京ビジネスネットワーク活性化協会/副理事長、新宿区/産業コーディネータなど役職多数。趣味は早朝草野球と保護犬ボランティア。



【講演者】
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 菊地 聡(ミサワホーム株式会社 分譲開発事業部 主幹)

早稲田大学卒。日本鋼管(現JFE ICT関連新規事業開発)、伊藤忠テクノソリューションズ、伊藤忠商事(ICT,エネルギー、スマートタウン開発)、ミサワホーム総合研究所 フューチャーセンター長(IOT スマートホーム/タウンデザイン)を経て 現職ミサワホーム株式会社 分譲開発事業部にて、スマートタウンデザインに従事。経営とデザイン&システムを中心テーマに、産学連携 自治体プロジェクトマネージメントを行う。民業の事業モデルから公共システムを開発する。関連団体と大学連携実績は、自治体:岐阜県、北海道、軽井沢町、石川県、福井県、大学:首都大学東京、立命館大学、東京大学、九州大学、独法:産業技術総合研究所など多数。



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 原田 英世(株式会社カンバーランド・ジャパン 代表取締役)

東京都生まれ。長野県飯綱町在住。日産自動車を退社後、27歳で欧州車の輸入販売を起業、1994年米国のモービルホーム(トレーラーハウス)に出会い輸入を開始。1995年1月に法人登記(阪神淡路大震災の日)。トレーラーハウスが日本の新たな産業として根付くよう日本政府へ新産業と防災用として20年間尽力し続けています。一般社団法人日本RV輸入協会/会長、一般社団法人名取復興支援協会/理事、公益社団法人モバイルホスピタル/理事。



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 寺井 良治(イービストレード株式会社 代表取締役社長)

静岡県袋井市生まれ。早稲田大学理工学部卒。日商岩井入社後、日商岩井タイ会社などを経て、2002年イービストレード代表取締役社長就任。大不況下の中、売上を2年で5倍に伸ばし、その手腕は「寺井マジック」と評される。2012年よりエビスマリン代表取締役を兼任。第6回ものづくり日本大賞九州経済産業局長賞受賞。2016年1月ふくろい未来大使就任。著書に『日本一元気な30人の総合商社』(小学館)。